「パンツ見えるよ」
「そないな格好しとったら、パンツ見えるで?」
部室の掃除をしていたらそんな声が聞こえてきて、ぴたっと動きを止めた。
今の格好と言えば、両膝をついて前傾姿勢。ドアにお尻を向けている状態だ。話し方と声で誰なのか悟り、振り向かないまま作業を再開する。
「・・・スパッツはいてるから見えないもーん」
「そういう問題ちゃうやろ・・・」
ため息が聞こえてくるが、無視だ。というか練習はどうした、サボりか。
ふと、言葉が途切れて、今度は視線を感じる。スカートの中を覗いている、なんてことはないだろうが、何だ?
「・・・・・・自分、えぇ足しとるなぁ・・・」
間。
「はあぁぁぁぁぁ!!?」
全力で立ち上って侑士を見る。何を言っているんだ、コイツは。
「変態かあんたは!?」
「なんでやねん。正直に思うたこと言うただけやん」
「わざわざ口に出さなくてもいいでしょ・・・!?」
「なんでやろうなぁ・・・つい口から出てしもうたんや」
「・・・・・」
お年頃やから堪忍してぇな、と笑う侑士を、心底殴ってやりたいと思った。
私の中で、『侑士=天才かもしれないけど変態で足フェチ』という方程式が出来上がってしまった。
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お題配布元
はちみつトースト
台詞 001〜050
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