『仲間』
まずは周辺を調べてみる事になった。と大河は管理小屋の中を調べ、メモ用紙とビニール袋を見つけた。
「お、えぇもんあったな。これは使えるわ」
「何に使うの?」
「ちょっと、な」
「?」
首を傾げる大河に笑い掛け、はそれらを手にして大河を外へと促し、自分も外へ出た。
みんなもいろいろ見つけたようだ。だがやはり足りないもの、調達しなければいけないものも多い。あとは先生方の捜索もだ。
だが今日はもう遅いので、夕食の支度をすることになった。
「雨宮と白石妹は忍足達を手伝ってくれ」
「了解や。けど」
「ん?なんだ?」
「手塚クンは『』で呼んでくれへんの?」
「・・・・・」
手塚の動きが止まる。
「まぁ、手塚は名前で呼ぶようなガラじゃないからね」
「む・・・すまん」
「あぁ、かめhんて。無理せんでもえぇよ」
不二の助け舟に、手塚は素直に謝った。
「あとは、真田クンあたりも呼んでくれそうにあらへんな。まぁ、蔵ノ介と区別できればえぇし」
「ほな、小さいほうの白石とかどや?」
「殴られたいん?侑士」
が笑顔で言うと、忍足は「冗談や」と逃げていった。
夕食が終わるとまたミーティングになった。今後のスケジュール表の作成は乾と柳がすることになった。SOS信号はまた明日作るとのこと。
きょうはそれで解散となり、は大河と管理小屋へ向かった。
「みんな、すごいわね」
「ん?」
唐突に、大河が振り向く。
「こんな状況なのに、力を合わせて何とかしようって。違う学校の人もたくさんいるのに」
「せやな・・・けど、やるしかあらへんのやから、しゃあないな。みんな、肝が据わってんねん」
「・・・そうよね・・・」
「大河も、その一員やで?」
「え?」
大河がを見ると、彼女は微笑っていた。
「大河かて、望んで手伝う言うてくれたし、みんな仲間や」
「仲間・・・」
大河は照れたように軽く俯いた。そんな大河の頭を撫で、は管理小屋のドアを開けた。
――――
今回はキリつけるため短め。
手塚のくだりがやりたかっただけとかそんな(((
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