ツナとで下校中、沢田家の前に大勢の黒服の男がいて、2人は足を止めた。
(どこのファミリーだ?)
ボンゴレ10代目に会いに来たどこぞのファミリーだと予想したは、半眼で観察を始めた。どこかに知った顔でもあれば、どこのファミリーかわかる。
「お、じゃねぇか」
「へ?」
フレンドリーに話しかけられて、はきょとんとした。見れば、そこには若めの青年。ちょうど、兄と同じ年頃の。
「あぁ、なんだ、キャバッローネだったか。変に緊張しちゃったよ」
「ははっ、悪かったな。“あいつ”が待ってるぜ」
「あーーー・・・うん」
「?」
一部始終を見守っていたツナが首を傾げた。はは、と乾き笑いをもらしたあと、ツナとは沢田家に入った。
奈々に「お邪魔します」とことわって、2階のツナの部屋に行く。2階にも数人の黒服の男がいた。
「ディーノさん!」
「よ、邪魔してるぜ、ツナ」
ツナが顔を明るくして部屋に入る。なんだかんだでディーノを慕っているようだ。その様子に小さく笑みを浮かべただったが、次の瞬間、キッと目つきを鋭くした。
「〜〜〜!!」
「失せろ」
「グハッ」
ドカッと鈍い音がして、の方へ向かってきた男がうずくまる。が男の腹を蹴ったのだった。その男はさっきまでディーノのすぐ後ろにいた男で、いつの間にツナを通り過ぎて入口まで来たのかわからなかった。
「!?」
突然の行動にツナが声を上げる。は変わらぬ冷たい目で腹を抑えて立ち上がった青年を見ていた。
「ひ、酷いな、いきなり足蹴にするなんてよ・・・」
「いきなり抱きつこうとしてきたやつに言われたくない」
「その制服似合ってるな!」
「うるさい黙れ」
「fratelloに向かってなんだその口は!」(兄)
「Shut up Noisy」(うるさい黙れ)
「また言った!」
「まぁまぁそのへんにしとけよ、大人げないぜ、大気」
2人の言い合いにツナはぽかーんと呆気にとられていた。ディーノが間に割って入り、なんとかおさまる。
「あ、の・・・?」
「あぁ、悪い悪い。こいつは大気。の兄貴だ」
「えぇっ!?のお兄さん!?そういえば、ボンゴレの同盟ファミリーにお兄さんがいるって・・・ディーノさんのところだったんだ」
ツナはきょろきょろとと大気を交互に見ている。
「最近は事務仕事を任せてばっかだったからな。もこっちに来ているしってことで、連れてきたんだ」
「余計な事を・・・」
「きこえてるからな?」
チッと舌打ちをして呟いたは、心底嫌そうな顔をしていた。
「会ったんだし、帰っていい?」
「冷たいなぁ、久しぶりの兄妹の再会だろ?」
「・・・別に」
何を思い出したのか、の表情がほんの少し曇った。それに気づいたのは大気、ディーノ、ツナの3人だけである。
(・・・?)
久しぶりに会って照れくさいのかとも思ったが、どうやら少し違うようだ。よくわからないので、ツナは首を傾げるだけで終わった。
「とにかく、私は帰るから」
「あ、ちょ、!」
スタスタと部屋を出て階段を降りて行くを、ツナは慌てて追った。
家を出ると、「もういいのか?」「大気、相変わらずみたいだな」と声をかけられていた。それには苦笑で返している。ツナはそっとに問い掛けた。
「ねぇ、大気さんのこと、嫌いなの?」
「・・・別に、嫌いってわけじゃない。無駄に絡んでくるのが嫌なだけ」
「それはが大好きだからじゃ・・・」
その言葉をきいて、の眉間にしわが寄った。
「・・・昔からうざ絡みはしてきてたけど、“あれ”からさらにひどくなった。自分のためか、私のためか、余計なんだよ・・・」
「・・・?」
“あれ”とはなんのことだろうか。気になったが、の様子からしてきかないほうがいいと悟り、ツナはそのまま帰るを見送った。
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イタリア語はネット翻訳でやっています。
合っているとは限りませんのであしからず・・・。