星 次第に集まり

本拠地 定まる

運命の執行者並びに星巡りの者

星々の元に降り立つ

そして星巡りの者

かの気配 天魁星に感じる













―――――時、来たりて―――――


















たちは星見の間にいた。もうすぐ、“その時”が来る。

「行きましょう」

レックナートが光に包まれ、転移していた。

「レックナートが戻ってきたらあたしが行くから」

ルックは頷き、レックナートと同じように姿を消した。


















天魁星が“中心”となることを決意すると、運命の執行者が姿を現した。戦いの始まりを運命の執行者が告げる。レックナートは天間星であるルックと、宿星の名を刻む約束の石板を宿星達かれらに託してその場を去った。レックナートが戻ってくると、は彼女の盲目の瞳と目を合わせる。

「それじゃ、行ってきます、レックナート」

、貴女に紋章と星の加護があらんことを・・・」

「ありがとう」

二人が微笑みを交わす。そしては、彼らの元へと飛んだ。














「もうすぐあんたに力を貸してくれる人が来るよ」

レックナートが去ったあと、ルックが言った。誰が、ときく間もなく、広間に光が溢れる。そこへ現れた人物を見て、彼らの一部は驚きの声を上げた。

!?」

天魁星―ティルも知っている人物だった。は降り立つと、ティルの前まで歩んで来て微笑みかける。

「言ったでしょ?絶対にまた会えるって」

は・・・“こう”なるのがわかってたってこと・・・?」

「まぁ、ね」

宿星ほしの運命には、逆らえない。ティルは未だに驚いていた。またも、ティルとは違う意味で動揺していた。あの子はここにはいない。なぜ、ティルがアレを手にしているのか。些細なことでは動揺しないも、こればかりはせざるおえなかった。ティルがアレを手にし、かつ、ここにあの子がいないということは、あの子に何かがあったということだろうか。何かに巻き込まれ、ティルに託すざるをえなかったということだろうか。嫌な予感は止まないが、あとでティルにきくことにしようと、ひとまず気を落ち着かせた。

「お話中失礼します。私は新解放軍の軍師、マッシュ・シルバーバーグと申します。貴女は、我々に助力してくださるようですが、一体・・・」

近づいてきて名乗った青年がいた。シルバーバーグ家は軍師の家系というだけあり、以前にも関わりがあった。はマッシュに向き直り、彼を見据えた。

「失礼。あたしは。天空を宿し、宿星ほしと共に在り、と宿星と共に戦う者。天魁星のそばに在り、その剣とも盾ともなる、星巡りの者」

「貴女が天空の姫、星巡りの者・・・」

「さすがはシルバーバーグ家、知ってるのね。“天空の紋章”の使命にのっとり、宿星と道を共にすることを誓うわ。これから、よろしくね」

「生きている間に名高い貴女に出逢えた事、光栄に思います」

はその言葉に複雑な思いを込めて苦笑し、マッシュと握手を交わした。出会えたことを喜んでもらえるのはも嬉しいが、宿星ほしの宿命を背負わなくてはならない。様々な思いが交差する中、は始まったばかりの新解放軍へと参陣したのだった。



















星の下に降り立った星巡りの者。

天魁星に感じた、かの気配。

星巡りの者、胸のざわめきを感じ、古き友を想う。